ヒント(30) 販売促進活動の全体像

マーケティング活動の4番目は、『販売促進』です。商品やサービスは、ターゲットとなる顧客層に認知され、欲しいと思ってもらわなければ売れません。『売り物』と『売り方』はセットで考えるべきであり、『売り物』だけが有っても、商売にはならないのです。その『売り方』の中で大きな位置を占めるのが『販売促進』です。

 

そもそも売れる商品なのか

 

商品やサービスを売る為の方法を考える前にやる事があります。

 

どんなに販売促進に力を入れようとも、売ろうとしている商品やサービスが顧客ニーズに合ったものでなければ、売上増加も一過性で終わってしまいます。商品やサービスが良いものであるかどうか、価格が適正かどうかは、販売促進の前にしっかりとチェックしておかねばなりません。

 

順番として『売り方』の先に、『売り物』がくるという事です。

 

また、『売り方』も、販路がしっかり構築できているかどうかが先に問われます。

 

マーケティングと言えば、販売テクニックを指すと誤解している人もありますが、そうではありません。商品づくりや流通整備などを含んだ経営活動全体を指します。

 

お客様が購買を決める流れ

 

販売促進活動には大きなコストがかかりますので、万遍無く取り組むのではなく、費用対効果を考え、しっかりとした仕掛けを設計し、作り上げるべきです。

 

その際、『AIDMAの法則』が参考になります。AIDMAとは、お客様が商品の購買を決定する迄の段階を5つに分け、その頭文字を取ったもので、販売促進活動の設計に用いられます。

 

(1)注意(Attention)
(2)興味(Interest)
(3)欲求(Desire)
(4)記憶(Memory)
(5)行動(Action)

 

これらを順に見ていきます。

 

(1)注意

 

最初、お客様は商品やサービスの存在を知りません。そこで、商品やサービスの存在をお客様に知ってもらい、その注意を引きます。この段階では、広告やDM、紹介記事、看板などを活用します。

 

(2)興味

 

お客様の注意を引いたら、自社の商品やサービスについて関心を持ってもらわなければなりません。そうしないと、他社の商品に注意が移ってしまいます。
自社の商品についてもっと知りたいと思ってもらうよう、興味を引くキャッチフレーズを打ち出し、商品コンセプトをお客様に分かりやすく伝えます。

 

(3)欲求

 

お客様が興味を示したら、次は「欲しい」と思ってもらいます。お客様のニーズをしっかりと捉え、お金を出してもいいと思わせるだけの説明が必要になります。

 

最近では、お客様、特に一般消費者は、気になる商品があれば、インターネットでその商品を検索して情報収集する傾向が強くなっています。

 

(4)記憶

 

お客様が商品を欲しいと思っても、その場で衝動買いするケースは少なく、むしろ、必要性を再検討したり、他社商品と比較したり、給料日を待ったりして、アクションを起こす迄に時間が空く場合が多いです。

 

そこで、お客様に自社商品への欲求を持ち続けてもらう(記憶)よう、忘れさせない、思い出させる、という努力が必要です。

 

(5)行動

 

いよいよ、お客様に商品を購入してもらいます。財布を開く為のクロージングを行います。いわゆる「背中を押す」という事です。

 

購買に至る流れをしっかり作る

 

販売促進活動の具体論の前に『AIDMAの法則』を紹介したのは、お客様の立場に立って購買プロセスを考えておかないと、販売促進活動が空回りするからです。

 

勿論、業種業態によって商品の購買プロセスは異なりますが、購買を決めるのが人間である以上、基本的な流れは同じです。

 

『AIDMAの法則』に基づき、商品やサービスの売り方の再点検をされる事をお勧めします。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2007 年9 月号掲載)

 

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