ヒント(31) 広告宣伝の巧拙が売上を左右する

販売促進の方法には色々ありますが、最も多く取り組まれているのが広告宣伝でしょう。勿論、売ろうとしている商品が顧客ニーズに合致している、という前提条件はつきますが、広告宣伝は売り上げを早く増やすには有効な手段です。

 

広告宣伝はなぜ必要か

 

まず最初に、広告宣伝の目的を確認しておきます。

 

企業が広告宣伝に投資をするのは、商品の存在を客層に認知してもらい、具体的な購買活動を起こしてもらう為です。

 

最初、お客様は商品の事を知りません。下手をすれば自社の事さえ知らない人もいるでしょう。そんな『将来のお客様』に商品の存在を知ってもらい、商品の良さを分かりやすく伝えていかないと、「欲しい」とは思ってくれません。

 

その為の手段が『広告宣伝』です。

 

商売で最も大変な事の一つが『新規客の獲得』です。ここで手を抜くと売上は低迷します。広告宣伝だけが集客手段ではありませんが、広告宣伝を全くしないと、商品の良さが伝わるスピードは遅いままです。その間にも、人件費や家賃などの固定費は掛かっていきますので、経営が厳しくなってきます。

 

広告宣伝に関する失敗例

 

広告宣伝に関する失敗事例としては、まず、広告宣伝が必要な商品を取り扱っているのにも関わらず、全く広告宣伝をしないケースです。その一方で営業マンには人件費を掛けていたりします。

 

一般的には、商品コンセプトの分かりやすい商品は、営業マンが口頭説明するまでもなく、広告を打った方がトータルで見て安上がりです。

 

また、無意味な広告を打っているケースもあります。広告は「広く告げる」という意味ですが、その「告げる」内容が相手にとって分かりにくかったり、ひどい場合だと内容が無かったりします。この場合、経費は実質的に垂れ流し状態です。

 

メッセージの設計が大切

 

広告宣伝には、相手に伝えたい『メッセージ』がある筈ですが、その内容は、広告宣伝の目的によって異なります。

 

つまり、メッセージを受け取った人に、どんな行動を起こしてもらいたいのかを踏まえた上で、発信するメッセージを考えなければならないという事です。

 

注文をして欲しいのか、資料を請求して欲しいのか、店に足を運んでもらいたいのか、良いイメージをもってもらいたいのか、ホームページにアクセスして詳しく情報をみてもらいたいのか、何を狙いとするかによって広告の中身は違ってきます。

 

また、メッセージは分かりやすくなければなりません。受け取った人が、具体的な行動を起こす為に必要が情報は全て揃っているのか、また、逆に余計な情報が多くて逆に分かりにくくなっていないか、といったチェックが必要です。

 

見た目が奇麗なだけの広告では、掛けた費用分の効果は望めません。広告代理店に全てを丸投げするのではなく、伝えたい内容をよく整理した上で依頼すべきです。

 

どのような媒体を選ぶか

 

広告宣伝でメッセージの次に大事なのは、媒体の選択です。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌以外にも、DMやポスティングなど、色々な媒体があります。

 

これらは必要な経費も効果もまちまちですから、その選択に当たっては、顧客ターゲット層が、普段、何を見て(聞いて)いるのかを把握しておく必要があります。そうしないと、効率が悪くなります。

 

また、いつ情報を発信するのか、というタイミングも重要です。早すぎても遅すぎても効果は半減します。

 

広告宣伝のスキルを磨く

 

最初から効果的な広告宣伝をするのは至難の業です。何度も試行錯誤しながら費用対効果を検証し、徐々にレベルアップしていくのがいいでしょう。

 

広告宣伝はお客様とのコミュニケーションです。広告の中身を考えている時には見えないかも知れませんが、実はお客様と会話をしているのです。手紙やメールを書いているようなものです。

 

よって、お客様の事をより具体的にイメージする事が大切です。商品を売りたい相手の事がどれだけ理解できているのかが問われます。

 

また、販売担当者だけが広告宣伝に携わるのではなく、経営者や技術者なども、その設計に加わり、より中身の濃いメッセージに仕上げていく事も必要です。

 

広告宣伝は組織戦なのです。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2007 年10 月号掲載)

 

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