ヒント(33) 効率的な営業活動の為にすべき事

売り上げを増加させる為にはある程度、人手による営業活動が必要です。多くの企業で営業マンを雇っていますが、なかなか思い通りの成果が出せていないケースが多いようです。

 

営業マンによる人的営業は、相手に合わせた臨機応変な対応ができる為、広告やDMなどに比べると、お客様に『深く』接する事ができます。これは説明型商品の販売に際しては、特に有効に機能します。

 

その反面、人的営業は、一度に接する事ができる相手の数が限られており、また、充分な営業能力を持った人材が不足しています。そういった点には留意しなければなりません。

 

営業マンの行動パターン

 

営業の効率化について論じる前に、営業マンの『悪い行動特性』を考えてみます。

 

(1)売上第一主義である

 

営業マンは通常、自分の仕事は『売る事』だと考えています。また、殆どの企業では売上高のノルマ(目標)が課されます。その為、頭の中は「如何にして自社の商品やサービスを売るのか」で一杯です。

 

勿論、売り上げに対する執念が無いと営業マンは務まりませんが、それが過ぎると、利幅や与信を無視した販売活動になってしまう恐れがあります。

 

企業にとって重要なのは売上高ではなく利益です。どれだけ売り上げが増えても値引きをして粗利益が減れば意味がありません。ましてや売掛金が回収できずに貸し倒れが発生するなどもってのほかです。

 

経営の視点では当然の事でも、意外と現場の営業マンに浸透していない事がありますので注意が必要です。

 

(2)人と会っていると安心する

 

営業マンの仕事は人(お客様)と会う事が基本ですが、誰とも会えない時間が生じてしまう事を恐れる職業習性があります。

 

お客様への対応で忙しい時はいいのですが、そうでない場合、とにかく誰でもいいので会おうとします。そうしないと仕事をしている気にならないからです。

 

しかし、そういった場合、会う人が『買う人』ばかりだといいのですが、中には『暇なだけの人』もいます。そんな人を相手にしていると、時間ばかり取られて成果が一向に出ません。

 

更に問題なのは、営業マン本人が仕事をしている気になってしまう事です。買う気が無い人に一生懸命話をしても無駄ですが、本人は、「もう少しで売れる」と思ってしまうのです。

 

(3)短期志向である

 

ノルマがあるとどうしても目先の売り上げを重視しますので、すぐに購買に結びつく相手にだけアプローチをかけようとする行動特性があります。

 

商品に対する行動を基準にすると、見込客は『買う人』と『買わない人』に分かれます。営業マンは『買う人』に営業攻勢を掛けますが、そういった人には大抵、同業他社も営業攻勢を掛けているものです。いきおい、お客様の取り合いは激しくなり、競り負ける事もあるでしょう。

 

しかし、『買わない人』の中には、『まだ買わない人』がいるのです。『まだ買わない人』は商品には関心があるのですが、何らかの理由があって、まだ買う時期に来ていない人を言います。目先の成果を追い求める余り、そういった人達を無視していないでしょうか。

 

(4)個人主義である

 

営業マンが二人以上在籍する場合、どうしてもライバル心が出てきます。健全な競争心は有ってしかるべきですが、これが過ぎると情報の囲い込みや個人主義になりがちです。

 

一昔前、成果主義の行き過ぎで、自分の立場を守りたい先輩が後輩を育てなくなり問題になりました。OJTが機能せず、組織が弱体化したのです。

 

その弊害から、現在は成果主義を見直す企業が多いようですが、営業の世界ではそれがまだ根強く残っています。

 

営業マンが活躍する為に

 

営業マンの効率化の前に、まず営業マンの『走る方向』を自社の長期的な利益に合わせる事が大切です。間違った方向に速く走っても、間違った所に早く着くだけなのです。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2007年12月号掲載)

 

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