ヒント(38) 売り上げを決める5つの要素

商品やサービスがどれ位売れるのかは、マーケティングとセールスによって決まります。その要素を平易な言葉で表すと、(1)売り物、(2)売り先、(3)売り方、(4)売る力、(5)売る気の5つになります。

 

今回は、これを解説していきます。

 

(1)売り物

 

まずは売り物の魅力、すなわち、商品力です。商品力が無ければ、どんなに頑張っても売り上げは伸びません。

 

商売にはリピートや紹介が大切ですが、お客様が再購買したくなったり、友人に紹介したくなったりする商品かどうか、常に確認していく必要があります。

 

機能や性能の良さは商品の良さとイコールとは限りません。お客様は使い勝手やデザインの良さを重視しているかも知れません。こういった認識がずれていると売れません。良い商品とはお客様が欲しくなる商品であり、買う側の視点が大切です。

 

また、売れなくなると価格の高さを言い訳にする人が多いのですが、お客様の心境としては、「欲しいものは高くても欲しい。要らないものはタダでも要らない」です。

 

お客様は、まず「欲しい」、次に「買える」で購買を決めます。安さは一番でなく二番以下である事を強調しておきます。

 

(2)売り先

 

次は売り先です。商品力があるのに売れないのは、売る相手を間違っているかも知れません。

 

普通、お客様には色々なタイプ(客層)があり、それぞれ求めるものが違います。例えば乗用車をとっても、通勤手段から、行楽用、ステータス、異性を口説く道具、など、客層によって購買目的が違います。

 

色々なニーズを一つの商品で満たすことは現実的ではありませんので、対象とする客層は絞り込むのがセオリーです。

 

これをしなかったり、絞る客層を間違ったりすると、商品の良さが伝わりません。

 

実際、売る対象や売り場を少し変えただけで急に売れ出す商品もあります。

 

(3)売り方

 

売り方も重要です。実に多くの企業が、売り方を間違えて失敗しています。

 

見込客を増やすには、集客や販路開拓の手段を考えなければなりません。見込客に買って貰うには、『買わない要因』を潰す仕掛けや説明が必要です。リピートしてもらうには、アフターフォローの活動や顧客育成の仕組みが大切です。いわゆる『ビジネスモデル』の組み立て方が重要です。

 

なお、売れる為の仕組みを作るには経費が掛かります。代理店を立てるにも流通マージンが必要です。それを嫌がって直販をしても、やはり集客コストが掛かります。この点を踏まえて価格設定をしないと、利益がでない体質になってしまいます。

 

(4)売る力

 

ここからがセールスの話です。売り物・売り先・売り方が出来ていても、売るのは人間です。

 

売上増加を考える際、営業のプロが社内にいるかどうかで事情が異なります。

 

いない場合は、経営者自身が営業のプロになるか、または一人雇って下さい。そうしないと売る力はゼロのままです。

 

営業のプロがいる場合は、他の4つの要素を良くしたうえで、営業担当者の人数と力量を充実させ、広告宣伝や販促ツールを強化すれば、売り上げは増えてきます。

 

(5)売る気

 

最後は売る気です。売る力があっても、売る気がなければ商品は売れません。

 

まず、営業担当者の士気の問題があります。県内では『営業の猛者』は圧倒的に不足しています。来る人には対応するが自分から客を探しに行かない人や、見込客の背中を押せない人は結構います。

 

営業担当者の士気を高める為に目標管理をする企業は多いですが、大切なのは、達成・未達成の原因追究です。

 

また、売り上げが伸びている企業は、営業職だけでなく、接客担当、技術者、総務に至るまで、全ての従業員が売り上げに関心を持ち、日常的に営業支援をしています。

 

『売る執念』が伝わってくる企業は、実際に成果を出しています。それは、種まきの絶対量が他社とは違うからです。

 

「厳しい」と嘆いていても結果は同じです。

 

売る為の努力を続ける企業のみが、厳しい環境の中、売り上げを伸ばしていけるのです。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2008年5月号掲載)

 

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