ヒント(44) 目標管理が会社を強くする

経営には目標が必要です。もし目標がなければ日常業務に埋没し、業務がマンネリ化します。現状維持を決め込み、仕事がやりっ放しになります。一方で、経営環境はどんどん変化していますので、業績も厳しくなってきます。

 

現状に危機感を覚えて社内に発破をかけても、何をどこまで頑張れば良いのかを具体的に示さないと、従業員は頑張れません。結果、笛吹けど踊らず、掛け声だけで終わってしまいます。

 

目標はスローガンではない

 

企業には重要な取り組みがいくつかあります。売上高の増加だけではありません。生産性の向上、コストの削減、売掛金の早期回収、業務の効率化、社員能力の向上や情報共有などもあります。

 

こういった事は「頑張りましょう」「気をつけましょう」と呼びかけるだけでは不十分であり、会社としてしっかりと管理しなければなりません。

 

管理する為に必要なのが『目標』です。具体的に目標を立ててこそ、どこまで頑張ればいいのかが分かります。そして、更に大切な事ですが、目標として具体的に示されてこそ、従業員は経営者が本気であると実感できるのです。

 

目標は達成すべきもの

 

目標とは、経営者や従業員のやる気を方向づけるものです。そして、やる気を高める為のものです。私はよく、やる気をベクトル(矢印)に喩えますが、目標を具体的に立てる事により、やる気ベクトルの『向き』を揃え、『長さ』を伸ばすのです。

 

このような意図がありますので、目標達成への意欲は強くなければなりません。

 

よく、目標を立てるだけで達成状況を問題にしていない企業を見かけますが、こういった企業では、目標が日々の業務に落とし込まれていません。目標がスローガン化しているのです。当然ながら、会社に勢いがなく、従業員の認識もバラバラです。

 

目標は達成意欲とセットです。この事は絶対に欠かせないポイントです。

 

目標の達成を約束する

 

目標管理がうまくいってない企業では、目標の達成責任が不明確である可能性があります。

 

まず、目標は個人レベルに落としこまないと、従業員は自分の問題として認識しません。会社全体として立てた目標は、必ず部門目標や個人目標にまで落とし込んで下さい。

 

中には、部門目標などチーム単位で取り組んだ方が良いものもあるでしょう。その場合はリーダーの個人目標にします。

 

そして、目標は各自に達成を『約束』させなければなりません。カタカナ言葉では『コミットメント』とも言います。余程不真面目でない限り、人は自分で約束した事は守ろうとします。

 

目標の達成を約束するからこそ、目標を達成する為の努力も惜しまず、頭も使うようになります。

 

また、目標に対する意識を高める為、個人目標はまず本人から出してもらい、次に全体ですり合わせをするのがベターです。

 

目標の達成状況を管理する

 

目標管理とPDCAサイクルの関係を言うと、目標が『P』で実行が『D』、達成状況の確認が『C』に該当します。

 

P(PLAN)・・・・目標
D(DO)・・・・・・実行
C(CHECK)・・・確認と分析
A(ACTION)・・改善

 

目標管理に限った事ではありませんが、PDCAサイクルが『D』で止まり、『C』ができてないケースが少なくありません。つまり、やりっ放しという事です。

 

目標を立て、達成を約束してもらったからには、達成状況をしっかりと把握しなければなりません。継続的改善の仕組みを作るには、『C』が重要なのです。

 

その為には、まず目標が具体的であり、達成・未達成が容易に判別できるようになってなければなりません。

 

そして、どの段階で達成状況を確認するのか、『確認の日』を予めスケジュールに組んでおくべきです。

 

PCDAの『C』には原因分析も含まれます。目標を達成できなかった原因を分析し、報告させる事により、次の改善につながります。ここは流してはいけない部分です。

 

目標管理は徹底してやる事が大切です。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2008年11月号掲載)

 

一覧表に戻る