ヒント(45) PDCAサイクルはPとCが大切

企業が継続的改善をするには、PDCAサイクルを回すことが大切です。

 

まだまだ多くの企業が『無計画・やりっ放し』の経営を続けています。経営環境が厳しい時こそ、経営管理をしっかりと行っていく必要があります。

 

まずはPをしっかりとさせる

 

企業の経営状況が悪化する原因は、資材高騰でも貸し渋りでも公共事業縮小でもありません。原因はただ一つ、『放漫経営』です。業界を取り巻く環境が厳しくても、収益を維持している企業は存在します。打つべき手を打たないから経営状況が厳しくなるのです。

 

まず、経営には計画が必要です。将来の先行きを読み、将来に備えて手を打つには計画が必要です。今のことしか見ない企業は、何をするにも遅きに失します。

 

「経営にはスピードが大事」とよく言われますが、スピードは『速さ』だけではありません。大切なのは『早さ』です。

 

儲かる会社は着手が早く、常に先手が打てるからこそ儲かるのです。そして、早く動くには計画が必要なのです。これがPDCAサイクルのPです。

 

問題を可視化する

 

計画を実行したら必ず、実施状況を確認しなければなりません。仕事はロボットがやるのではありません。人間がやります。そこにはミスもあれば意思疎通不足もあります。仕事をするうえでの前提条件も、その都度異なるでしょう。

 

複数の人間が動くと、そこには何らかの問題が潜んでいる可能性があります。そして、それを確認を常に行わなければ問題を見過す可能性があります。

 

なお、問題を問題と認識せず、何ら対処もしない状況を『放漫経営』と言います。

 

では、問題を発見するにはどうすれば良いでしょうか?問題とは『正常でない状態』の事ですので、物事が問題か問題でないかを判別するには、判断基準が要ります。

 

PCDAのDは『実行』です。Dに問題が有るのかどうかは、PとDを比較しなければ分かりません。

 

Pとは『計画』のことでした。しかし、それ以外にもあります。『ルール』や『基準値』もPです。目指しているもの、守るべき事も含めて『計画』なのです。こう考えると、Pすなわち『あるべき姿』を明確にする事が如何に大切かを理解できると思います。

 

ともかく、PとDを比較して正常か問題かを判別する。これがCです。こうやって問題を発見していきます。

 

真の原因を分析する

 

問題を発見したら解決します。ここで解決には『応急処置』と『是正処置』の2種類が有ることに注意が必要です。

 

たとえば、商品にクレームが発生した、とします。この場合、お客様に謝罪して商品を交換するのが応急処置です。これは全ての企業が実施しています。ところが、それだけでは不十分です。クレームの発生原因を究明し、再発防止策をしっかりと立てて実行しなければ、いつかまた同じ問題が起きるでしょう。

 

問題が起きるような業務のあり方を見直し、問題の再発防止や予防を実施することを『是正処置』と言います。こちらはどうでしょうか?しっかりと出来ているでしょうか?

 

問題の是正処置をするには原因分析が重要です。問題が起きた場合、特定の個人の不注意や能力不足で片付けてしまうと、後日、別の人が同じ問題を起こす可能性があります。

 

経営レベルで見た場合、問題の原因の多くは、『業務の仕組み』にあります。ミスが起きやすい仕事の流れであったり、ルールが不明確で従業員によって手順がバラバラであったり、ルールを順守させる仕組みが無かったりする事が殆どです。こういった事を具体的に洗い出す所までやらないと、是正処置(A)は出来ません。

 

是正処置を実践する

 

問題の再発防止策や予防策を立てても、それを実施しなければ絵に描いた餅で終わってしまいます。特に、現場は応急処置が済むと喉元過ぎて熱さを忘れますので、経営側がしっかりとフォローアップをしないと、忘れた頃に問題が再発します。

 

あるべき姿と現状を比較して問題を発見し、業務の仕組み自体を改善することによって、業務レベルを継続的に向上させる流れが、PDCAサイクルです。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2008年12月号掲載)

 

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