ヒント(50) 何の為に会議をするのか

会議は企業を運営する上で必要不可欠のものです。しかし、ただ何となく会議をこなしている企業も少なくないようです。

 

皆さんの企業でも、定期的に会議を実施していると思いますが、事務的な連絡や報告のやりとりに終始したり、上司による『独演会』や、仲の良い人達の『お喋り会』になったりしていないでしょうか。

 

会議は決める場

 

まず、会議は連絡や報告の場ではありません。単なる連絡や報告であるなら、極力、紙やメールで済ませるべきで、あとは朝礼で手短に連絡するとか、個人的に補足説明をするなどの方法で十分です。わざわざ大人数で仕事の手を止めて会議をする必要はありません。

 

会議は、『物事を決める場』です。

 

基本的に、物事は決定権者(リーダー)が一人で決めれば終わりです。しかし、大抵の場合、リーダーは経営者または管理者であり、現場の実態を細かく把握している訳ではありません。つまり、情報不足なのです。いくら決定権があると言っても、情報が足りない中で物事を決めるのは乱暴すぎます。

 

そこで、関係者を集めて、状況を聞いたり、提案させたり、意見を戦わせたりする場が必要になります。これが会議です。

 

会議とは『会って議論する』という事ですが、参加者の発言を聞けば、現場で何が問題になっていて、従業員が何を考えているのかが分かります。そうする事によって、リーダーは現場の状況を詳しく把握する事ができ、適切な意思決定ができます。また、会議の参加者も決定に至る過程が分かるので、決定事項への納得性が高まります。

 

会議の目的は意志決定です。

 

参加者対象者は誰か

 

会議は決定の場である以上、何を決定するのかが問題です。具体的な事は議題として挙げればいいのですが、どんな議題を挙げてもいいという訳には行かず、統一したテーマが必要です。なぜなら、それによって会議の参加対象者が違ってくるからです。

 

例えば、経営の重要事項を協議する『経営会議』と販売に関する事を協議する『営業会議』とでは、参加対象者は異なります。

 

そこで、まず会議のテーマを決め、その上で参加対象者を明確にします。

 

参加対象者の選び方ですが、「物事を決めるのにこの人はいないといけない」という人を正式メンバーとします。

 

正式メンバーに選ばれた人は、基本的に業務よりも会議を優先させなければなりません。そうでないと、会議で物事が決められないからです。止むを得なく欠席する場合でも、発言内容は他のメンバーに伝言しておくべきです。

 

また、業務より会議を優先させる以上、現場業務に負担を生じさせないよう、正式メンバーは必要最小限の人数に留めるのがポイントです。従業員を幅広く会議に参加させるやり方もありますが、会議優先の『正式メンバー』と業務優先の『非正式メンバー』を分けるべきなのです。

 

決めるのに必要な要素

 

会議には議長がいますが、当然ながら議長には決定権が無ければなりません。議長に決定権がないと、議論がまとまらず、言いたい事を言うだけの場になってしまいます。若手に任せる、という場合はこの点に注意が必要です。

 

また、会議では、決定事項と意見を明確に区別する必要があります。「会議で話し合っても全然実行されない」というのは、ただ互いに意見や要望を言うだけで、決定に至っていないからです。互いに意見を言い合えば社内の交流は深まりますが、何も決まらなければ何も変わりません。

 

決定というからには、「誰が」「何を」「いつまでに」するのかという事がハッキリとしていなければなりません。

 

「今度から○○をやろう」と言うだけでは、決定ではなく単なる呼びかけです。現場に強制力は働かないので、忙しければやらないでしょう。

 

物事を決める場合は、(1)決定した事を明確に宣言し、(2)責任者と対象者を明確にし、(3)実施の期限を決めて、(4)議事録に残し関係者全員に伝え、(5)後で実施状況の確認する、という事を押えなければなりません。

 

ここを押さえて初めて、次に会議の中身が問題になります。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2009年5月号掲載)

 

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