ヒント(77) 新規客を囲い込むには

ある経営者からのご質問
新規客の集客に力を入れていますが、リピート率が低く一過性の取引で終わりがちです。どうすれば顧客の囲い込みが出来るでしょうか。

 

<回答>
顧客を囲い込むには、顧客からの期待と満足を高め、御社との取引を習慣化する仕組みが必要です。

 

顧客満足が基本

 

リピート率を高めるには、まず顧客が商品やサービスに満足している事が必須条件です。

 

良い商品やサービスを提供しさえすれば顧客が満足する訳ではありません。どんな素晴らしい商品でも、顧客が使いこなせなければ満足は生まれません。サービスも然りです。サービスの良さを実感できなければ、それは悪いサービスなのです。

 

したがって、売った後のフォローが大切です。顧客が賢い買い物をした事を実感してもらう事で、同じ商品であっても満足度が違ってきます。

 

もちろん、商品やサービス自体が顧客のニーズを十分に満たすものであるかどうかを常に確認し、何度も改良を加えていく事が前提です。

 

次の期待をさせる

 

顧客が商品に満足すれば、リピートにつながるかと言うと、まだ足りないものがあります。それは、次の取引に対する期待です。

 

顧客が商品やサービスに満足するのは、当初の目的が達成されたからです。目的が達成されたという事は、その時点でニーズは一旦消えます。

 

という事はつまり、もう一度ニーズを喚起させたり、別の欲求を掘り起こしたりしないと、顧客はお金を出さないという事です。

 

ここが誤解されがちな点です。顧客満足はリピートの必要条件ですが十分条件ではありません。満足させて終わりではなく、次の商品をタイミングよく奨めて期待を高めないとリピートにはつながらないのです。

 

そうするには、次に奨める為の商品を持っておく事が重要です。別に、同じ商品であっても構いません。タイミングよく次の購買の案内ができればいいのです。

 

リピートの条件は『満足』ではありません。『満足と期待』です。

 

取引を習慣化する

 

顧客を囲い込むには、御社との取引を、顧客の生活や業務に組み込んでしまう事が大切です。

 

商品やサービスが顧客の生活や業務の一部になり、欠かせない存在になれば、特に営業努力をしなくても、顧客は繰り返し購買します。

 

人は習慣化した事は、あまり深く考えずにそれを繰り返します。理由は『前からそうだから』です。それを変えるには大変なエネルギーを要します。

 

顧客が御社から商品やサービスを購入する事が習慣化されれば、囲い込みは完了です。特に大きな失態がない限り、余程の事では他社に浮気はしないでしょう。

 

ただし、そうなるには相応の努力が必要です。顧客に適切な商品を、タイミング良く提案し続ける事が大切です。人間関係の構築も必要です。 何よりも、顧客の生活や業務を熟知する事が大切です。

 

たとえば、顧客に対して「今あなたに必要なのは○○です」と断言できるでしょうか。また、顧客が商品を必要とするタイミングを把握できているでしょうか。

 

顧客管理の仕組みを作る

 

顧客との取引を一過性で終わらせない為には、顧客管理が重要です。

 

顧客はそれぞれ状況が異なります。当然、必要とする商品やサービスも違えば、購買するタイミング、商品の選択基準や使い道も違います。個別対応が必要です。

 

その為には、顧客の属性と過去の履歴が会社として一元管理出来ている事が最低条件です。

 

たとえば、今週連絡をとるべき顧客のリストはありますか。顧客からの電話に対して担当者不在でも対応できますか。顧客から「いつものアレ」と言われて、どの商品か判別できますか。繁忙期でも、忘れずに顧客へのフォローができていますか。

 

顧客管理の仕組みが有るか無いかで、囲い込む力は全く違ってきます。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2011年8月号掲載)

 

一覧表に戻る