ヒント(81) 目標達成には何が必要か

ある経営者からのご質問
営業担当者に毎月の売上目標を設定していますが、いつも未達成です。この状況をどう打破すればいいでしょうか。

 

<回答>
目標管理で最も重要なのは、達成意欲です。そもそも、目標は達成する事に意義があります。『目標達成には何が必要か』を必死で考え徹底して実施する事によって、今まで以上の成果が生まれ、本人の成長にも繋がります。

 

達成しなくてもよい目標など、ただの『目安』でしかありません。創意工夫や努力は生まれず、日常に流されるだけです。実際、そうなっていないでしょうか。

 

目標の捉え方に誤解がないか

 

ここで質問しますが、達成率100%と達成率90%の差を、どれ位だと考えているでしょうか。10対9というのは目標管理が分かっていない人です。実際は天地の差です。

 

入学試験でも資格試験でも、合格ラインの上と下では雲泥の差です。入札金額でも1番と2番とでは、結果は大違いです。

 

目標も同じです。目標は、◯と×を分けるラインです。達成と未達成は、人事評価における◯と×に直結するものです。そういった意識が本人に有るかどうか。無いとすれば、意識を持たせてない側の責任です。

 

「目標の9割は達成したから、まぁいいや」ではないのです。その人は不合格なのです。目標未達成だからと言って、ペナルティを与える必要はありません。しかし、本人が悔しがっていないのであれば、社員教育や評価の方法が間違っています。

 

目標の立てかたも大切

 

目標の立て方にも注意が必要です。社員が「こんな目標、達成は無理だ」と最初から諦めるような非現実的な目標は意味がありません。

 

長期的な目標は、夢のある数字でも結構ですが、短期的な目標は、現実的な数字であるべきです。俗に言う、『背伸びしたら届く目標』です。目標は適当に立てるのではなく、考えて設定しなければなりません。

 

目標を設定したら、本人に達成を約束してもらいます。その前提として、当事者が目標の設定方法に納得している必要があります。

 

目標達成の具体策はあるか

 

目標達成の具体策も必要です。

 

今までと同じ方法では、今までと同じ結果しか出ません。『目標達成に何が必要か』はよく考える必要があります。当然ながら、思いつきの対策では駄目です。目標達成に繋がる合理的な作戦が必要です。

 

過去の実績と今掲げている目標には数字上のギャップがある訳ですから、それをどうやって埋めるのか、数字を挙げて考える必要があります。

 

客数や客単価、新規客や引き合い件数、成約率などの数字を、何をどうやって、どこまで増やすのか。具体的にどの客層、どの商品カテゴリをどの数字まで伸ばすのか。その為には、今月の種まきとして、何をどこまでやるのか。こういった数字を積み上げる事で、今までに無い成果を創造するのです。

 

ここで、問題は、本人が『考える切り口』を持っているかどうかです。切り口を持たない人に「考えろ」と言っても無理です。おそらく枝葉末節な案しか出て来ないでしょう。

 

そうした人には、考える切り口を与えるべきです。それをせずに、社員の視野の狭さを嘆いても無駄です。

 

言った事は記録に残す

 

目標の達成・未達成を問題にするのは当然として、目標の達成策が妥当だったかどうかも、振り返りが必要です。その意味では、目標達成の具体策は記録に残す事が大切です。

 

仕事は仮説と検証の繰り返しです。「こうすれば達成できるはず」というのは『仮説』です。これが本当に正しかったかどうかを、後で検証しなければなりません。

 

仮説が間違っていたら、次の改善に活かせばいいのです。しかし、検証をしないと、同じ間違いに気付かずにやり続ける羽目になります。

 

目標と具体策と結果検証はセットです。これらがそろって初めて、目標管理が機能します。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2011年12月号掲載)

 

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