ヒント(90) 会議の中身を濃くするには

ある経営者からのご質問
当社ではいくつかの会議を定例化していますが、業務報告が中心で中身が薄いように感じます。中身の濃い効果的な会議にするには、どんな点に留意すればいいでしょうか。

 

<回答>
会議とは「会って議論する」場であり、目的は「物事を決める事」です。この点を踏まえないと、会議が時間の無駄になります。会議の中身を濃くするには、会議を薄めている原因を除去する事が大切です。

 

業務報告は会議以外で

 

多くの会社において、会議で時間を占めているのが業務報告の類です。

 

上司の立場では、部下から個別に報告を受けるよりも、会議の場で一人ずつ報告させた方が効率的かも知れません。

 

しかし、報告がなされている間、それ以外の参加者は時間を持て余すだけです。また、会社や現場が抱える課題について議論する時間がなくなってしまいます。

 

それに、上司は部下からの報告に対して質問をしたり内容を検証したりすべきですが、限られた時間で、しかも他の社員がいる場では、どうしても掘り下げが浅くなります。

 

したがって、会議の場では業務報告を無くすべきです。報告は、面談、メール、電話など、一対一の形式で行うべきで、その方が「報告」の中身を濃くできます。

 

参加者を厳選する

 

会議を有意義にするには、人数を「決めるのに必要な人」だけに絞る事も大切です。

 

会議中に「自分の意見」を一言も言わない人は会議に出る必要がありません。その分、現場に出て業務をこなすべきです。

 

また、会議の人数が多くなるほど、核心に迫る意見を言いにくい雰囲気が生まれます。その結果、表面をなでる意見ばかりの「底の浅い会議」になります。

 

会議は少数精鋭が基本です。もし、勉強の為に誰かを参加させる場合は、正式メンバーではなくオブザーバーとして区別して下さい。

 

なお、会議の参加者は業務よりも会議が優先です。なぜなら、その人がいないと物事を決められないからです。

 

欠席しても差し支えない人は、そもそも会議のメンバーである必要がありません。

 

資料は事前に配っておく

 

会議で多いのが、その場で資料を配るケースです。

 

参加者は初めて資料を見るため、どうしても読み合わせで時間を消費してしまいます。

 

また、資料をじっくり読み込んで質問や意見を組み立てる時間もないので、議論も浅くなります。的はずれな意見を言う人も増えます。

 

資料は参加者に事前配付し、各自が読み込んで、質問や意見を準備したうえで会議に臨むべきです。

 

そうすれば、資料のポイントだけを手短に説明し、すぐに質疑応答に入れます。

 

たたき台や選択肢を準備する

 

会議の各議案については、全くの白紙で議論するよりも、ある程度のたたき台や選択肢(A案・B案など)を準備した方が深い議論に入れます。

 

全くの白紙から議論すると切り口が分からず、議論が分散したり一般論的な意見に留まったりしがちです。

 

多くの人にとっては、具体的な意見(たたき台)を提示された方が、具体的に考えやすいのです。

 

通常は、会議の議案を出す人が、たたき台や選択肢を作ります。

 

具体的に決める

そして、会議の目的である「決定」です。会議では、意見と決定事項は明確に区別して下さい。

 

意見は相手が上司であっても自由に言って良い事です。しかし、決定事項は、社長自身も含めて、全員が有無を言わさず従う義務があります。それが組織です。

 

また、決定事項は実施しないと意味がないので、「誰が」「何を」「いつまでに」するのかを明確にします。そして、それを議事録に残し、実施状況を確認して下さい。

 

(那覇商工会議所・商工ニュース2012年9月号掲載)

 

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